

古民家をご自身の手でリノベーション
Self renovation
自分の手で
つくりあげる
DIYとプロへの依頼を使い分けて
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中古住宅や古民家を自らの手でリノベーションすることは、コストを抑えられたり、愛着が沸く・家族の思い出になる、といったメリットがあります。テレビ番組やインターネット動画でセルフリノベーションの手引きのようなコンテンツも近年ではよく目にしますが、実は意外にも落とし穴が多いもの。ここでは、セルフリノベーションを検討している方に最低限知っておいていただきたいことをご紹介します。
家具や建具のDIY

初めてDIYにチャレンジするなら家具や建具がお勧めです。中古住宅や古民家のリノベーションでは廃材が多くでるので、業者が工事をしているかたわらで廃材を使って家具づくりを楽しむのも良いでしょう。
建具の場合は機工から作るのは難易度が高いので、表面の装飾や塗り替えが初心者向きです。
注意点
- 大型家具をつくる場合は地震時に倒壊しないよう備えが必要
- 棚を壁付けにする際は下地の強度に注意が必要
内装リノベーション

壁や床などの内装仕上げも初心者が手が出しやすいセルフリノベーションです。内装仕上げとは、壁紙や塗装、床板のことを指し、その下地や受け材は含みません。表面を綺麗に仕上げるのは難しい作業ですが、プロのような出来栄えにならなくても、それも家族の思い出として楽しめるでしょう。
注意点
- 既存の壁紙や床を剥がす作業で怪我をしないように注意する
- 間違って下地や受け材を破損しないように注意が必要
- 剥がした面に凹凸が残ると仕上げが荒くなり、やり直しで余計な手間と費用が掛かる
- 漆喰や塗装剤は目や口に入ると非常に危険なので防具を着用する
内装リノベーション
水回りのDIY

キッチンや洗面などの水回りのDIYは、自身でできる部分とできない部分の切り分けが必要です。配管のDIYは難易度が高く危険が伴ったり、誤った施工により漏水や臭いの問題もありますので、業者に依頼しましょう。自身でできる部分としては、棚の設置、壁紙や天板をタイルやリメイクシートで仕上げる、コンロカバーの設置などです。
火や水を扱う場所なので、耐火性、耐水性にも注意が必要です。
注意点
- 配管まわりの工事は難易度が高く危険が伴うので業者に依頼する
- DIYに使う素材は、耐火性や耐久性のあるものを選ぶ
電気関連のDIY

電気周りの工事は危険を伴い、また電気工事士の資格が必要なものもあるので、有資格者以外は基本的にDIY工事をしてはいけません。誤った施工は感電や火災を招きます。
できることとしては、コンセントカバーをカスタマイズしたり、照明器具を変えることぐらいです。なお、その際にも感電には十分注意してください。
注意点
- 法的に禁止されている工事も多いのでDIYはしないで業者に依頼する
- コンセントカバーや照明器具など軽微なDIYや可能だが、感電に注意する。
電気周りのDIY
断熱施工のDIY

一般的に断熱リフォームをする際は壁の中や床の下、天井裏などに断熱材を施工しますので、DIYでは難しい作業になります。壁や床を外すスキルトンリノベーションでは自身で断熱材を施工することも可能ですが、その場合は扱いやすいボード系の断熱材が良いでしょう。ただし、断熱性能を確保するためには同時に気密性も重要になりますので、気密をとりながらの断熱施工は高い技術が必要になります。
素人ができる簡単な断熱方法としては、床の上にコルクマットやジョイントマットを敷く、窓に断熱シートを貼る、断熱ブラインドを設置する、といった方法があげられます。
注意点
- 壁の中や床下に施工する断熱工事は業者に依頼する
外構・外装のDIY

外構は素人でも比較的手のつけやすいDIYです。最近ではジョイントタイルやウッドデッキのキット、素人でも扱えるモルタルなどが販売されているので、そういったものを利用すると良いでしょう。リノベーションで出た廃材や瓦を再利用してコストダウンすることもできます。
外構をセルフリノベーションするときは、隣地との境界線や下水升の取り扱いに注意しましょう。場合によっては法に関わることもあるので事前にチェックが必要です。特に隣地や道路近くに塀を建てるときは事故やトラブルに繋がりやすいので、地盤の確認からしっかり行ってください。
外壁や屋根は足場が必要になる工事なので、セルフリノベーションは難易度が高いと言えます。業者に頼むのが良いでしょう。
注意点
- 建築基準法や自治体のルールを事前に調べてから工事を行う
- 隣家とトラブルにならないよう事前に相談をする