【奈良にお住まいの方へ】地震に強い家にする。耐震リフォームの基礎知識と補助金の活用法

はじめに 地震への ”漠然とした不安”・・・”安心”へと変えませんか?

最近、日本各地で地震が起きており、「うちの家は大丈夫だろうか?」 「もし奈良で大きな地震が起きたら。。。。。」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
特に奈良はその特徴として、歴史ある古い木造住宅が多く、景観や町並みは素晴らしいと評価される一方で、耐震性という面では心配な点があります。
今回は奈良で古民家リノベーションを多く手掛けるバルジが ”耐震リフォーム” についてわかりやすく解説致します。大がかりな建替えをしなくても、
今の家を活かし、家族の命を守る方法があります。

1.なぜ今、奈良で ”耐震リフォーム” が必要なのか?

奈良にお住まいの方が、耐震を意識する理由は大きく2つ挙げる事が出来ます。

①奈良という歴史が創り上げ保護してきた、「重い屋根」と「古い建築基準」です。
奈良町(ならまち)を代表する伝統的な日本家屋は、立派な瓦屋根が特徴です。その景観は風致地区や景観保護の関係で条例によって、今も守られています。
また旧耐震基準(1981年5月以前)で建てられた、木造建築物が多く残されており、現状、震度6クラスの地震に対しては倒壊の恐れが高いとされています。

②南海トラフ巨大地震への備え
奈良県は海には面していませんが、南海トラフ巨大地震が発生した場合、県内で強い揺れが予想されています。奈良は地震が少ないから大丈夫。
阪神淡路大震災の際、奈良はそこまで大きな被害を受けなかった事もあり、行政(耐震改修への補助金の対応など)含め地震に対して、
安易に考えているように思います。
ですが、内閣府が発表している奈良県内の被害想定データでは、死者:1,600人、全壊焼失:44,000棟となっており、多くの被害が予想されます。
これは現在の耐震改修状況を想定した上でのデータになります。この被害を最小限にするためにも事前の備えが必要です。

2.耐震リフォームって実際何をするの?具体的な工事内容について

耐震リフォームと聞くと大がかりな工事をイメージされるかと思います。実際内壁を壊して、金物を入れたり、筋交いを補強したり
そういうイメージが強いのではないでしょうか。実は手軽な耐震補強工事もあります。

①壁の補強(筋交い、構造用合板、耐力壁の設置)
今の壁を壊さずに補強材を入れたり、特殊な地震に対する”耐力”を持つ壁を貼ったりすることで、横揺れに対する強度を高めます。
生活をしながらの工事や、短期間で工事を完了する事ができます。

②屋根の軽量化
重い瓦屋根が乗っている家は高いところに大きな荷重がかかっているのため、地震の際、家が大きく振られ倒壊のリスクが高いとされています。
軽い瓦屋根やガルバリウム鋼鈑などの金属屋根にする事で軽量化を図り、建物の揺れを大きく減らす事ができます。

3.知らないと損!?奈良県の「耐震リフォーム補助金」制度

耐震リフォームをするしないで迷うのは費用面が大きいのではないでしょうか。奈良県内でも多くの市町村で補助金を出されています。
耐震診断は補助金を使って無料または低額で診断を行う事ができます。
耐震診断診断士による耐震診断がまずは重要です。自分の家の現状を知る事、その結果を見て適切な工事を行うのに必要なものになります。

補助金の条件
一般的に補助金の条件として挙げられているのが、下記となります。
・昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された住宅 ※いわゆる ”旧耐震基準” と言われる建物が対象となります。
・現在居住している、またはこれから居住する予定の一戸建て住宅
・耐震診断の結果、構造評点が1.0未満
・工事の目標が、構造評点1.0以上(自治体によって基準あり。1.0未満でも改修すれば出る可能性もある)
・診断・設計は耐震診断士(建築士)が行う事
これは弊社事務所のある、奈良市や河内長野市をベースに記載しておりますので、建物が所在する各市町村へお問い合わせ頂く事をお勧めします。

4.失敗しない耐震リフォーム業者の選び方

奈良で耐震リフォームを成功させるためには、業者選びが非常に重要です。
・地元・奈良の環境、地理に詳しいか  奈良の気候風土にあった施工ができるのかどうか
・耐震診断の資格をもっているか    耐震診断士などの有資格者が在籍しているか
・補助金申請サポートがあるか     役所への手続きは煩雑です。申請手続きを手伝ってくれるか。
・最新の情報や地震に対する考え方がしっかりしているか   木耐協などの登録団体に入っていると情報交換が豊富です。

5.木耐協とは

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)とは、全国約1,000社の工務店・リフォーム会社・設計事務所などから構成される団体です。国土交通省の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」の登録団体となっています。団体に加盟する事で、現在の耐震に関する考え方や、工事に対する勉強会や情報交換会などを行っているので、耐震に対する知識や豊富な情報があると言えます。我々も木耐協での勉強会等に参加し、耐震に対する情報収集なども行っています。

最後に ~まずは耐震診断で現状を把握するところから~

地震は天気とは違い、いつやってくるかわかりません。しかし、備える事、準備する事は「今」からでも始める事が可能です。耐震リフォームは、家を強くするという単純なものではなく、「家族の命」、「日々の安心」を守るための投資のようなものです。仕事で不在の間、地震が発生し、家にいた家族が被災する。そんな状況も他人事ではありません。家が傾いても、倒壊しなければ命は守られます。「うちは古すぎて耐震はできないかも・・・」あきらめる前に、まず一度ご相談ください。現状の家を診断し、ご予算に合わせた最適なプランをご提案いたします。

参考URL
1.バルジの耐震改修工事 一部事例(リノベーションを含む)
住み継がれる古民家:https://re-bulge.jp/works/kominka/
中庭から光を取り込む:https://re-bulge.jp/works/renovation-2/

2.各市町村の耐震改修補助金について
奈良市:https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/117/8968.html
生駒市:https://www.city.ikoma.lg.jp/category/26-4-1-0-0-0-0-0-0-0.html
大和郡山市:https://www.city.yamatokoriyama.lg.jp/soshiki/nyusatsukensaka/sumai/1/index.html
橿原市:https://www.city.kashihara.nara.jp/kurashi_tetsuzuki/anshin_anzen/3/4/3/index.html
香芝市:https://www.city.kashiba.lg.jp/soshiki/25/6595.html

3.日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協) 弊社も加盟している団体です。
HP:https://www.mokutaikyo.com/
当社記載ページ:https://www.mokutaikyo.com/member/0002604/

ポイントまとめ

耐震リフォームとは?

家族の安全、大切な命を守る重要なリフォーム。

POINT
1

費用がかかるのでは?補助金はあるの?

費用を押えた工事もあります。また自治体によって補助金があります。補助金の活用で、ご自身の持ち出しを押える事も可能です。

POINT
2

リフォーム業者の選び方は?

奈良の事を良く知る、有資格者がいる、補助金対応に慣れている業者が良い。

POINT
3

まずは・・・

耐震診断を行い、ご自身の住まいの安全性、状態を確認するところから始めましょう。

POINT
4